森
今日は森に迷い込む日です。
森の中は日中でも暗く湿っぽく見通しがよくありません。
そんな森についつい迷い込んでしまったのです。
出口はあります。
ただし、同じ道をグルグルと巡らない限り。
迷いたくないなら、メルヘンで有名な
ヘンゼルとグレーテルのように、通ってきた道に、
鳥に食べられたりしないような目印を置くことです。
ドイツの森は道がなくて迷うのではありません。
基本的に日本と違い下草がないし、山の斜面も緩やかなので、
どこでも道に見えるのです。
見回すと、どの方向も
あれ、ここは元々道だったところで、
しばらく歩く人がいなかったせいで、植物がおおっただけなのかな?
その小路を辿ると、いつまでたっても本当の道らしい道に出ません。
そこで初めて、あ、これは道ではなかったんだ!と気付くのです。
ただし、最近は森の道に標識が増えてきました。
ちゃんと徒歩での所要時間まで書かれています。
標識があれば、間違いなく町に戻ることのできる道です。
今日は森を歩く日です。
当てもなく歩き続けると、一日中森の中を彷徨うことになります。
頭の中にあるナビゲーション・システムを使いましょう。
方向音痴でも大丈夫です。
目印だけを思い出して、
それがどの曲がり角で
いつ頃だったかを思い出せれば
今自分がどの辺りで迷っているのかが分かります。
すれ違う人が居たら、必ず道を尋ねましょう!
絶対自分で探すんだ!人には訊かないし頼らないんだ!という
信念はもっと森の奥深くへと迷い込む標識です!!!
今日は森に迷い込む日です。